「土地」と「土地の所有権」

今、土地の所有権について勉強しています。
市民の方から、「土地を買い、家を建てて住んでいたけど、実は共有地になっていた」
と相談を受けました。
Aさんの家とBさんの家が並んで立っていて、当然お互いに自分の土地だと思っていたのですが、Aさんの土地もBさんの土地も、AさんとBさんの共有地になっていました。
土地を購入する前に「仮換地分割願」により分割登記はされていたのですが、それだけでは所有権はかわりません。
過去にさかのぼり経緯を調べると、売買契約において共有者の署名が無い事がわかりました。
共有地であっても自分の持ち分の「所有権のみ」を売買する場合には共有者の承諾はいりません。
しかしお互いの持ち分になっている土地に家を建てるとなると、共有者の承諾が必要です。
この案件の場合、当時の不動産業者が「重要事項説明義務」に違反していたと考えられます。
また、換地処分通知書にしっかり目を通し、不服申し立てをしなかったことも悔やまれますが、普通なかなかそこまで目を通せるものでもありません。
解決策としてはお互いの持ち分を交換する形で所有権の移転登記をする必要があります。
(原因が「共有物分割」になるのか「交換」になるのかを今調べています)
仮に抵当権がかかっていたとしても、所有権移転に抵当権者の承諾はいらないようです。
(「民法567条抵当権等がある場合における売主の担保責任」に責任が明示されているため)
解決策を提示し、具体的手順(費用等)を案内して私の役目は終わりです。
勉強になります。
皆さんの住んでいる土地は大丈夫ですか?