今回の衆議院解散・総選挙は、解散表明から公示までの期間が異例の短さとなり、民主主義の基本である「十分な熟議の機会」が損なわれた形となりました。
高市総理は1月19日の会見で解散を表明し、公示が1月27日、投開票が2月8日というスケジュールを提示し、公示まで実質1週間足らずという日程は、過去の国政選挙でも例のない速さであり、有権者・候補者・市町村に大きな負担を強いるものです。
すでに多くの自治体で投票所入場券が期日前投票開始に間に合わないことが判明しており、入場券がなくでも投票できることを周知する作業に追われています。また、急すぎて立候補予定者事前説明会を開催できない自治体があるなど、混乱を極めています。
さらに、短期間での選挙準備は政策の深掘りを阻害し、結果として「雰囲気で選ぶ選挙」になってしまう危険をはらんでいます。
民主主義は選挙当日だけで完結するものではなく、政策を比較し、有権者が熟考できる環境、多くの人が立候補できる環境こそが民主主義の基盤です。今回の異例の選挙日程は、その基盤を軽視していると思います。
大阪府知事選挙ではさらに期間が短く、辞職届の6日後に選挙告示です。
これがアリなら敵対政党が視察に出たときに辞職して選挙するとか、ライバル候補が入院した瞬間に辞職して選挙するとか、そういう恣意的かつ脱法的な運用が可能となってしまいます。
最近、脱法的な行為を「卑怯」と捉えず、「賢い」とみる政治家が増えているように感じます。非常に残念なことです。
対応する行政職員の皆さまには心より敬意を表します。
