議員の仕事、私のやり方。その2「開示請求書の開示請求」

前回に引き続き、チェック機関としての議員の仕事をする人が絶滅する前に私のやり方を書いておきたいと思います。
今回はかなりマニアックな手法です。
おそらく全国でもやってる人はほとんどいないと思います。

それは、「開示請求書の開示請求」です。
行政文書を正式に手に入れたいときは、情報開示条例にもとづき、行政文書開示請求書を提出します。
そうすると非公開の部分は黒塗りとなった公文書が開示されます。
(すべて黒塗りでほとんど公開されない文章はよく「のり弁」と呼ばれます)

誰かが何かについて調べたいときには、この行政文書開示請求書を提出している可能性が極めて高いです。
この開示請求書には「開示請求に係る行政文書の件名又は内容」という記入欄があり、文章の件名を記入します。
私は年に一度、一年分の開示請求書の件名と内容がわかる文章を開示請求します。
そうすると君津市の場合は一覧があるので一覧で公開されます。
一覧がない場合は1年分の開示請求書が公開されると思います。

誰が開示請求したかは個人情報ですので非公開です。
ですが、何について開示請求しているかがわかるのです。
通常は特定の案件に対して行う行政文書開示請求ですが、その開示請求書自体を開示請求するという手法です。

例えば、
令和元年5月に赤道の払い下げに関する書類を開示請求している人がいる。
という情報がわかるので、価格は適正だったのか、買い主は誰か、などを調べていきます。
また、
令和二年2月に国道410の建設残土に関する書類が開示請求されている。
ということがわかれば、何か問題があったのか担当課に問い合わせてみよう
とか
令和元年3月に契約検査課の指名委員会の会議録が開示請求されている。
ということが分かるので、入札は適正だったのか、改札調書を開示請求してみる
など、調査のきっかけとなる情報が得られます。

何か問題が起こったり、納得がいかない人がいた場合には公文書の開示請求が行われるので、市が抱えている多くの問題について情報を得ることが出来ます。
議員は、市が抱えている問題(トラブル等)を知っているべきだと思います。
世の中には不当な要求をする人もいるし、職員も900人もいれば不作為をする人も残念ながらいます。
そういったことを未然に防いだり、再発防止につなげるのが議員がいて行政監査をする意義です。

このブログは他市の市議さんも読んでいる方がいると聞いています。
「開示請求書の開示請求」ぜひやってみてください。

開示請求書は君津市ホームページからダウンロードできます。