↓先月9月23日の毎日新聞の記事です。
・汚染水処理、停電で8日間稼働せず 千葉・君津の産廃処分場
小櫃(おびつ)川上流の水道水源地にある千葉県君津市の産業廃棄物処分場で、雨水に混じって有害物質が流れ出ないよう汚染水を処理する施設が台風15号の影響による停電で8日間稼働していなかったことが分かった。
同施設では7年前、高濃度の塩化物イオンが漏れ出す事故があり、現在も廃棄物の搬入を停止している。県は19日午後、ようやく同施設に職員を派遣し、立ち入り調査を始めた。流域の住民からは県の対応に疑問の声が上がっている。
この記事を読んだ時から「あとで計算しなきゃ」と思っていました。
遅くなりましたが私なりにチェックしてみました。
水処理施設には調整槽があるので停電しても大丈夫という事でした
この調整槽の容量は30,000tです。
自分で確認しないと気が済まないので気象庁の過去の気象データから処分場に最も近い坂畑測候所の雨量を調べました。
停電していた9日~17日までの合計雨量は270.5mm
これは1平方メートルあたりなので、処分場の埋め立て面積87,840平方メートルで換算すると23,760,720mmとなります。
約23,760tなので調整槽の容量は足りています。
(一期処分場は上部に雨水が入らないようにシートをしてありますので、実際にはこの数値以下の水量になるはずです)
でもこれは調整槽が事前に6,240t以下だった前提です。
停電前の段階で調整槽に何トンの水が入っていたのか、事業者にデータを見せてもらう必要があります。
停電中に30,000tを超えていれば処理できなかった可能性があるからです。
そこまでチェックするのが許可を出した県の責務です。
※10月23日11時から千葉地裁にて
事業者を相手とし、建設操業差し止めの仮処分をもとめる裁判があります。