処分場土堰堤から内部保有水が浸出している。

10月2日におこなわれた環境生活警察常任委員会にて君津市内の産業廃棄物最終処分場について指摘しましたので、その内容を書いておきたいと思います。

まず、前回6月議会において、君津市内の産業廃棄物最終処分場の第1期処分場は、埋立地内に内部保有水が溜まって老いることから、「環境省の技術上の基準を定める省令」第1条5項に定める有効な集配水設備がない状態であり、速やかに行政処分を出すべき。という論点で追及しました。

↓6月議会での質問

産業廃棄物最終処分場について質問と答弁 | すなが和良アルパカ日記 (sunaga-kazuyoshi.com)

これに対し県は「水は溜まっているが有効な集排水設備はある」という謎答弁を繰り返すという状況です。

さらに県は「内部保有水が土堰堤から滲出してる」という事を認めましたが「外部には出ていないので違法ではない」という答弁をしました。

そこで今回「土堰堤から出ている時点で違法ではないか」と追及しました。

これは「環境省の技術上の基準を定める省令」第一条内に、「埋立地からの浸出を防止するため」という文言がたびたび出てくるからです。県が言う「外部」という文言は条文内に一度も出てきません。

その点を指摘すると、土堰堤から滲出した内部保有水を集水するために設置した集水管は埋立地の内部だ、という答弁を始めました。

その集水管の画像がこちらです。

土堰堤法尻に設置した集水管

この集水管を埋立地内部と言い、内部保有水が浸出しても違法ではないという答弁にはさすがに無理があります。

・この集水管は後付けの物です。後付けの物が埋立地の内と外を分けるのであれば埋め立て容量も変えなければいけません。しかし、そういった変更の届出等はされていません。

・法律や省令は健康被害を出さない事等を主旨としています。土堰堤から滲出しても合法という事になれば揮発性の有害物質を含む保有水が堰堤表面を流れてもいいという事になります。環境省令の「埋立地からの浸出を防ぐ」という文言は土堰堤内側からの浸出を防ぐと考えるのがあたりまえです。

すでに県の答弁が論理破綻していることは明らかですが対応を変える様子はありません。なにか政治的なものがあるのでしょうか。