市町村では把握できない産廃の動き。昨日のつづき。

長文失礼。
昨日のブログで前回(9月)の議会での答弁を紹介したので、その後の二次質問以降のやり取りを紹介します。
最後の方は砂利採取場の話になっています。
他の質問を含め全部知りたいという方は、君津市ホームページから見る事が出来ます。
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3番(須永和良君) 
 次に、産業廃棄物の最終処分場について質問させていただきます。
まず、内部保有水、わかりやすく言えば、処分場という埋立地は丼のようになっているんですけれども、その丼の内側の水が外に出たということなんですが、その原因が、内部保有水が分散して滞留したことと一番底の集水管にカルシウムスケールが付着してということなんですが、非常にわかりづらいんですが、外に出た水というのは、要は底からたまっていった水が外に出たんでしょうか、それとも中間にたまっていた水が外に出たんですか、わかりますか。
市民環境部長 お答えいたします。
 原因につきましては、廃棄物の固結ということで、先ほど回答させていただきましたけれども、廃棄物に固まりやすいものが幾つかあるということで、それが散在しまして、水を通さない層というのが散在をいたしまして、いろいろなほうの層にそういうものができているということで、一番下の底から全部がということではありません。確かに集水管のところにカルシウムスケールという付着物がありますので、そこが通しにくいという部分もありますが、層にたまっているということが原因というふうに聞いております。
3番(須永和良君) では、これの水位を下げるために、井戸を掘ってポンプアップしたと思うんです。その井戸を掘ったときの水位というのはどうだったんでしょうか。
市民環境部長 井戸につきましては、A社は一期の処分場に保有水を上げる井戸、揚水井戸ですね、それを45本、それと水位を観測する井戸を16本掘っております。
 以上でございます。
3番(須永和良君) いや、井戸の水位の話です。いいです。あまり細かいことを部長に聞いてもあれなんですけれども、中間の水が外に出たんだよというんであれば、井戸を掘ったって、その中間の水はあるけれども底に水はないということになりますよね。
だけれども、井戸を掘ってみたら水位がそれなりにあったわけでしょう。ということは、たまっていたということじゃないのかなと私は思うんです。
 その部分で、例えば、平成19年4月にA社から千葉県環境生活部産業廃棄物課の課長宛てに報告書が出ているんです。この中に、この平成19年のときにも実は浸出水が漏れたということがあったんですね。
そのころは放射性廃棄物も入っていませんので、そんなに大きなあれにはならなかったんですが、ここに、これはA社が出している資料なんですけれども、この中に、根本的な要因として、当初予測していた降雨量をはるかに上回っている現状があると。最初の認可時においては、千葉地方気象台の20年間のデータで平均降雨量が1,314ミリ、年間最大降雨量が1,910ミリだったと。
しかし、開業後の2004年から2006年の3年間での平均降雨量は2,325ミリ、年間最大降雨量2,770ミリを記録して、自然環境が大幅に変化してきており、今後防災上の施設管理に影響を来す懸念があるということをA社のほうが報告書で言っているんですよね。
 つまり、あそこは最初につくったときより雨の量がかなりふえちゃっているわけなんですよ。だから、私は、この内部保有水の漏えいの本当の原因は、降雨量が非常に予想より多かったからじゃないかなというふうにちょっと思って聞かせていただいたわけなんです。
 ちなみに、この部分もやっぱり時期的に一緒なんですね。10月から12月までの3カ月の降雨量が非常に多かったと、それで、これは2月の頭ですね、検査に来たときに漏れていたということだったんですけれども、ぜひその辺を市のほうとしてA社のほうに再度確認して、降雨量のほうは大丈夫なのかと、ここ数年はだいぶ最初と変わってきているでしょう、これで平気なのかということをちゃんと調査して確認していただきたいと思います。
 次に、第二期処分場に搬入されている放射性物質を含む廃棄物についてちょっとお聞きしたいんですけれども、最初の答弁で、県内9の自治体と1つの清掃組合から今後も含めて受け入れるということでしたが、それでは、今のは一般廃棄物の話ですね、放射性を含む一般廃棄物の話です。では、産業廃棄物については、いつどこから何トン入っているか、君津市では把握しているでしょうか。
市民環境部長 お答えいたします。
 産業廃棄物の搬入量に関しては、市としては詳細な内容は把握しておりません。
 以上でございます。
3番(須永和良君) それでは、市としては把握していないということだったんで、千葉県としては、産業廃棄物がいつどこから来て何トン埋まっているかというのは把握しているんでしょうか。
市民環境部長 お答えいたします。
 県では、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の規定によりまして、産業廃棄物処理業者に対して年1回の実績報告を義務づけておりますので、その報告書には排出事業者名であるとか廃棄物の種類、年間の受け入れ量等が記載されているということでございますので、把握しているんではないかというふうに思います。
 以上です。
3番(須永和良君) 県がそういった書類を持って把握しているというのであれば、その書類をちゃんと市にも提供するように言ってほしいんです。
リスクをしょっているのは君津市民であり、これは県の許認可事業ですけれども、君津市長だって苦労されているわけですよ。ですから、その部分で書類が県にだけあって君津が把握していないというのは、非常にこれはおかしな話だなと思うんです。
ですから、ぜひ県のほうに、君津市のほうに情報提供するように求めていただきたいと思います。
 それと、次に、(3)としての環境省のモデル事業のことなんですが、要は風力発電や地熱発電をするときに、普通に環境アセスをやると時間もかかるということで、それが素早くクリーンエネルギーとかができるようにという名目で、要は基礎情報を国のほうで、国の予算を使って集めますよということなんですが、この集めた基礎情報というのは、例えば風力発電、地熱発電以外のことにも使えますか。
市民環境部長 お答えいたします。
 環境省に確認いたしましたところ、本来は風力発電等を事業化するものに対する基礎情報として提供するものであるということですが、それ以外の目的で使用することまでは制限をしていないということで、貴重な動植物の生息域だとか、そういうような秘匿情報はあるものの、データベース化した情報についてはインターネットでも閲覧を可能とする予定だというふうには聞いております。
 以上です。
3番(須永和良君) つまり、例えば非常に貴重な動植物がどこどこにいるとかというのがばれちゃうと、それをとる人がいるので、そういった情報は見られないけれども、それ以外の情報は見られると。つまり、その基礎情報に関しては、例えば産業廃棄物最終処分場の拡張の際に使いたいと思ったら見ることができるわけですね。確認です。
市民環境部長 インターネットで閲覧可能にするということですので、誰でも閲覧が可能だというふうに理解しております。
 以上です。
3番(須永和良君) 誰でも閲覧可能なんですけれども、例えば館山の情報を、環境アセスの情報を君津の業者が使って何かできるかというと、何かできないわけですよね、その情報はそこの情報ですから。というと、この民間の事業地の持ち主、あるいはここで事業を計画している人しか実質的にはほとんど使いようがないんじゃないのかなと思うんですが、この部分に関して、環境省のほうともよく連絡をとっていただいて、今後の動きをちょっと正確につかんでおいてほしいというふうにお願いします。
 次ですけれども、砂利採取場のことなんですけれども、環境影響評価をやっているところが千葉県内では1個もないということだったんですが、認可を受けている85カ所の事業のうち、30ヘクタールを超えているものというのはどのぐらいあるんでしょうか。
市民環境部長 お答えいたします。
 県の85カ所の事業場のうち、30ヘクタールを超えているものは15カ所ございます。そのうち、市内に11カ所ございます。
 以上です。
3番(須永和良君) 30ヘクタールを超えているのが15あって、そのうち君津市内に11あるというのは、君津はすごいなと思うんですけれども、これは30ヘクタールを超えたら、要は環境影響評価をしなきゃいけないということでありながら、30を超えているのが15あって、やっているところは1個もないというのは、つまりは、最初、小さい面積でやっていて、それを事業の継続、継続で広げていった場合には、これは環境影響評価が必要ないという、そういう法律になっているんですよね。
だから、これは非常に法律の部分では穴があいていると。結果として、非常に大きな面積の山を削っておきながら、何の環境影響評価もしないということができてきてしまいますよね。
 例えば、君津の法木山の砂利採取場というのは、あれは何ヘクタールですか。
市民環境部長 お答えいたします。
 法木山の砂利採取場の面積は約120ヘクタールございます。
 以上です。
3番(須永和良君) 120ヘクタールの山を削って環境影響評価をしなくていいというのは、これはすごいことだと思うんですね。
これは、産業廃棄物処分場でいえば、たしか数ヘクタールであっても環境影響評価をしなきゃいけないと思うんです。この辺の法の不整備な部分というのも、やはり15カ所中11カ所君津にあるということで、君津が一番被害というか問題に直面しているので、君津市から県に、いや、こんな法整備じゃおかしいよということをぜひ言っていってもらいたいと思います。
 
以上が前回の議会質問で環境保全に関係する部分です。
文字になったのを見ると、変な言い回しとか、「あれ」とか多くて恥ずかしいです。
※第四回定例会でも一般質問をします。
11月29日(金)10:00~11:00です。
お時間ありましたら庁舎8階、議会事務局まで聞きに来てください。