君津市議会には三つの常任委員会があります。
私が所属しているのは教育福祉常任委員会です。
9日の委員会では、議案第15号 令和3年度君津市一般会計補正予算第7号の中の(仮称)貞元保育園の設計費が審査の対象となりました。
債務負担行為として(仮称)貞元保育園の設計委託費5497万7千円が予算化されました。
※債務負担行為とは、1つの事業や事務が単年度で終了せずに後の年度においても「負担=支出」をしなければならない場合に、あらかじめ後の年度の債務を約束することを予算で決めておくことです。
委員会においては、私はこの議案に反対しました。
現在の(仮称)貞元保育園は平屋で計画されています。
私が疑問に思ったのは、
・川沿いであり、浸水想定区域と隣接していること
・二階建てにし敷地を有効に利用することで園庭や駐車場を広くできるのではないか
・二階建てのほうが建設費用が安いのではないか
というところです。
これに対し市の説明では、
・子ども子育て会議で方向性を決めている。
・市の保育士の多くは平屋を望んでいる。
・二階建てとのコスト比較はしていない。
ということでした。
まず、子ども子育て会議のメンバーには財政部や企画部の人間が入っていないため、コスト面やほかの公共施設との複合化など広い視野での検討がされていません。
「敷地広いよねー」
「じゃあ平屋でいいんじゃない?」
というのは市民の財産である市有地を使うのにあまりに調査不足です。
確かに市の保育士さんへのアンケートでは多くの方が平屋のほうが望ましいと答えています。
しかしこれは設問のしかたによると思います。
たとえば、
「平屋で駐車場が狭いのと二階建てで駐車場が広いのどちらがいいか?」
という設問にすれば答えは変わってくるでしょう。
また保護者の意向も聞く必要があります。
一番驚いたのはコスト比較をしていない点です。
民間の保育園等も含め、今新築されているある程度大きな保育園はほとんど二階建て以上です。
それは土地の有効利用という点と、同じ床面積なら平屋より建設コストが安いからです。
にもかかわらず、コスト比較すらしないで予算を付けるとは…
自分の土地で自分のお金なら必ずコスト比較してから決めるでしょう。
この議案は遅らせるわけにはいかない議案ではありますが、本会議最終日までにコスト比較した資料提供を要求し、9日の委員会では反対をいたしました。
つづく