前回に引き続き一般質問の内容を紹介します。JR東日本に情報公開を要望しました。
須永
JR久留里線について2022年7月、JR東日本は利用者が少ない路線の収支を初めて公表しました。2021年度実績によれば、千葉県君津市内の久留里上総亀山間9.6kmは、1km当たりの1日平均利用者数を示す輸送密度は55人。
年間収入の100万円に対し、維持費は年2億8100万円かかっており、収入に対する費用の割合を示す営業係数は、JR東日本が収支を公表した全国35路線66区間の中で最悪の水準だと公表されました。
その後、JR東日本千葉支社からの久留里線久留里上総亀山間沿線地域の総合的な交通体系に関する議論の申し入れを受け、現在の沿線地域における現状や課題を共有し、今後の地域交通のあり方について検討することを目的として、本年5月に検討会議を設置しました。
廃線ありきの議論ではないとしながらも地元では今後を心配する声も上がっています。それに関連して、地元住民との説明会が3日間予定されていましたが、天候により1日のみの開催となってしまいました。そこで、JR久留里線久留里上総亀山間に関わる亀山地区での住民説明会の内容はどのようなものだったか、また、中止となった2地区の住民説明会の今後の予定について伺います。
答弁
久留里線の住民説明会に関するご質問にお答えします。6月1日に開催された亀山地区の住民説明会では、まず県から検討会議の設立の趣旨を、次に交通の専門家であり会議の座長である大学教授から会議結果を説明し、さらにJRから久留里線の現状と課題について説明が行われました。
地域の方々からは、久留里線の存続を求める声が多かった他、鉄道がなくなることによる観光面への影響、現行の運行本数や乗り継ぎに対する不満など、様々なご意見があったところです。
中止となった住民説明会は7月12日松岡地区、15日に久留里地区で開催される予定であり、県としては地元のご意見を伺いながら、今後の検討会議において丁寧に議論を進めてまいります。以上でございます。
須永(再質問)
JR東日本の部分ですが、この議論はJR東日本が乗客数の少ない35路線66区間の営業係数を公表したことから始まりました。そこで一点お聞きしますが、JR東日本は黒字路線の営業係数を公表しているのか伺います。
答弁
JR東日本の収支公表に関するご質問ですが、JR東日本は公表の基準を2019年度の1日1km当たりの平均利用者数として、2000人未満のものについて収支を公表いたしました。
これらの路線等は、いずれも赤字となっており、このため、公表されているものの中に、黒字路線等は含まれておりません。このため黒字路線の収支は公表されておりません。以上です。
須永
JR東日本には、公共交通の事業者としての責務があります。
そして、その利益の源泉となっている鉄道網は、国民の税金で整備したものです。採算性の悪い路線のみ公表するのではなく黒字路線等についても公表するのがフェアな姿勢ではないでしょうか?検討会議を進めていく前に、まずは誠意ある情報公開を要望をいたします。
以上が本会議でのやり取りです。わかりやすように一問一答形式に並べ替えてあるので正式な議事録ではございません。