政治家が言えない「高齢者の外出規制」

新型コロナウイルスの新規感染者数が減ってきているため、ピークアウトしたという報道も聞こえ始めています。
長引くコロナ禍で多くの人が疲弊し、脳に正常性バイアスがかかり「このまま減少していく」と思いたくなります。
私もそうです。
実際にはオミクロン株の亜種であるBA2(ステルスオミクロン株)が東京・大阪・神奈川で市中感染が確認されているので、すんなりと減少してはいかないと思われます。

22日には新型コロナウイルス患者の死者が全国で初めて300人を超えました。
中等症・重症になる人の多くは高齢者で、70代の重症化率は30代の47倍になります。

「医療崩壊を防ぎつつ経済も回す」という事が常に議論になっていますが、データからすでに結論は出ていると思います。

最も現実的な手段は「高齢者への外出規制」です。
高齢者の外出を規制あるいは自粛を促したり、同居している高齢者との接触を極力避けるような対策とそれを実現するために必要な支出に対して補助するなど、リスクの高い高齢者向けの対策が必要です。
まん延防止対策で飲食店を規制するよりよほど効果的だと思います。
例えば、
「まん延防止等重点措置は解除、70歳以上の高齢者は外出を自粛」とする方がデータに基づいています。
医療を守り経済を回すための的をしぼった対策とは、重症化しやすい高齢者に対する施策であることは明らかです。

でもそれを政治家は言いません。
この年代は人数も多く投票率も高いのです。
夏の参議院選挙も控え、不満を抱かれれば選挙結果に直結するからです。
年齢で区切った対策を打てない理由はそこにあります。
でも国会議員は投票した人の代表ではなく、国民の代表です。
己の保身よりも国民全体のために正しいことをしていただきたいです。