事前非公表の予定価格と落札額が同額だった入札が144件!その2

前回記事の続きです。初読みの方はまずは前回記事をごらんください。

事前非公表の予定価格と落札額が同額だった入札が144件! | すなが和良アルパカ日記 (sunaga-kazuyoshi.com)

最大の問題はルールがないこと

予算委員会での私の「参考見積りの根拠条文は?」という問いに、執行部は財務規則を読み上げていましたが、財務規則百十条には予定価格に対する規定はあるものの見積りに対する規定はありません。「見積り」という言葉すら出てきません。

実は県土整備部以外には見積りに関する規定がないのです。

県土整備部には見積りの取扱要領という決まりがあり、3社以上から見積りをとり異常値を抜いた平均値とするなど規定されています。したがって見積り額をそのまま使うこともありません。

物品・委託の入札ではルールがないために参考見積りが乱用され、職員が積算できるものでも参考見積りをとる、予算前に参考見積りをとって月日がたってないのに入札執行前にまた参考見積りをとる、そしてその金額をそのまま予定価格に使う、というような事が常態化しています。

参考見積りの運用規則などルール作りを要望しましたが、否定的な答弁でした。残念です。

しかしこれは規定を作らざる得ないと思います。規定は職員を守るためでもあります。私のところには職員からも「参考見積りの規定がなく、罪悪感のような不安がある。規定があれば拠り所となる」という声も寄せられています。

そもそも公務員である職員が対価なく事業者から見積りをもらうという慣習は改善すべきだと思います。発注者という優位適地位を利用しているともとれます。事業者は「ただで見積り出してるんだから仕事も…」となり、職員は「見積りだけじゃ申し訳ない」という気持ちになります。

参考見積り自体は全国的に行われていることですが、まずは千葉から少額でも対価を払うやり方に変えていくべきだと思います。

どうしても規定を作らないというのであれば、私は落札額が予定価格と同額だった144件の入札の仕様書と、参考見積りの書類を開示請求により手に入れ比較しようと思います。

この方法で文言、改行の場所や句読点の位置などから業者が提出したものをそのまま使っている確証が数件は見つかるでしょう。(事業者の書類と行政の仕様書が同じ誤字だったのを見つけたことありますw)

そうなればまた逮捕案件です。

総務部には参考見積りの運用規則などルール作りを強く要望いたします。

※予算委員会での質問動画は県議会のホームページから見ることができます。

千葉県議会 本会議録画中継 (chiba.lg.jp)