先日行われた千葉県議会の代表質問において高校生の就職活動における「一人一社制度」というルールについて、見直しを求め取り上げました。
生徒の複数社に応募する権利を奪う現行制度は異常です。努力した生徒が複数社から内定をもらうことの何が悪いのでしょうか。大学生同様の就職活動ができるようにしてあげるべきだと思います。
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企業は経営的視点から冷静に考えています。大学生と高校生を比較して費用対効果がどちらが良いかと判断した結果だと思います。
このような状況下で企業が求めていない大卒生を無償化で増やすことはナンセンスです。
以下に本会議でのやり取りを読みやすいように一問一答に並べ替えたものを紹介いたします。
須永
高校生の就職活動には、「一人一社制度」という千葉県のルールがあります。長らく学校推薦を通じて生徒と企業が確実に結びつく仕組みとして機能してきました。
しかし、この制度は生徒が9月末までは1社のみしか同時に応募できないという制約があり、生徒にとって十分な選択肢がないまま就職先を決定せざるを得ない状況が生じています。特に、自分に合った企業とのマッチングが不十分で、早期離職につながるケースも見受けられます。
企業側にとっても、採用活動の効率化にはなっている一方、採用した生徒がすぐに離職するリスクが高まるなどの問題が生じています。
また、茨城県が今年度から一人一社制度を見直したことから、千葉県の生徒は茨城県の会社は2社応募できるが、千葉県の会社は1社しか応募できないことになっています。これは県外への流出の要因となり得ます。
このような背景を踏まえ、より柔軟な選択肢を生徒に与え、就職活動の自由度を得るために、一人一社制度の見直しが必要ではないかと考えます。
そこで伺います。
高校生の就活ルールにおける一人一社制度の見直しを求めるが見解はどうか。
教育長
いわゆる「一人一社制」を含む、高校生の就職活動に係るルールについては、教育機関、経済団体、行政機関で構成される千葉県高等学校就職問題検討会議で、毎年3月に協議が行われています。
千葉労働局の昨年度の調査では、高校生、企業のいずれも約6割が「現行の制度のままでよい」と回答していますが、本県の労働市場の動向や早期離職率などの実情を踏まえると、一人一社制を含めた就職支援の在り方について継続的な協議が必要であると認識しています。
今後も、制度のメリット・デメリットを整理しつつ、検討会議で協議を重ねていくとともに、就職希望者には、事前に複数企業の見学を奨励するなど、生徒・保護者が納得して就職決定できるよう、各種会議等を通じて各学校を指導してまいります。
須永
一人一社制について、答弁にあった調査ですが、初めから2社応募できた方がよいと制限なく応募できた方がよいを合わせると36.5%が2社以上の応募を希望しています。
この生徒たちの意思は無視していいのでしょうか。
また、この回答理由について「選択肢が広がるため」とした生徒が182人います。
つまり現行制度は生徒から選択肢を奪っているのがあきらかです。
9月末まで1社しか応募させない、複数社応募する権利を奪う、こんなやり方が今の時代に合っているのでしょうか。早急な見直しを強く求めます。
以上です。
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無条件での大学無償化をすれば、労働市場から若者が減るのはもちろん、卒業後に就職できない20代が増えます。大学無償化は国力を下げます、高卒就職者に100万円渡す方がよほどいいです。