今回は県土整備常任委員会での質問を紹介いたします。
千葉県立銚子商業高校の校舎(築60年以上)の大規模改修工事は、実施設計の入札が4回不調となり、事業が繰り越されています。
この問題について同じ日時で開催された文教常任委員会で石川りょう県議(船橋市)が取り上げていて、その詳細をブログに書いています。銚子商業高校の大規模改修が「3年遅れ」に ――4回連続の入札不調と、見えてきた制度の問題 | 石川りょうオフィシャルブログ「Yes, Ryo Can!」Powered by Ameba
石川県議は文教の視点から、私は県土整備常任委員会視点から質問しました。
以前にも千葉県の設計業務委託が指名競争入札である事を指摘しました。国土交通省の設計業務に関するガイドラインでは、総合評価方式の一般競争入札の活用が明確に推奨されています。
にもかかわらず、設計業務を指名競争入札で行う運用が続いており、これはガイドラインの趣旨に逆行しているのではないか、設計業務委託も原則どおり一般競争で行うべきではないか、と問いました。
県からは、設計成果品の品質向上を目的として、一般競争入札・総合評価落札方式の試行運用を行っている。
土木関係の建設コンサルタント業務は令和4年9月から、建築関係の建設コンサルタント業務は昨年度から施行しており、これまでの実績は、土木関係:20件、建築関係:7件である。
今後も試行を継続し、品質向上への効果などを踏まえながら、一般競争入札での実施拡大に向けて研究していく。と答弁がありました。
しかし「いつまで試行するのか」は不明確なので、再度「いつまで試行を続けるのか」「いつ本格導入するのか」と重ねて質問しました。
しかし、答弁は「いつとは言えない」というものでした。
私から意見として次のように申し上げました。
・国のガイドラインでは一般競争入札が原則、「指名競争入札にできる理由」ではなく「指名競争入札でなくてはならない理由」がない限りは一般競争入札とすべき。
・関東圏の他の都県では、すでに設計業務委託でも一般競争入札を導入している。ほぼすべて指名競争入札なのは千葉県だけ。
・もし、独立して設計会社などを立ち上げようという若者がいたら、
現状では
「千葉はやめておけ」
「千葉は設計はほぼ全部指名、工事関係も指名競争の範囲が広く入札に入れない」「一般競争入札で広くチャンスがある自治体の方がいい」
と言わざるを得ない状況です。
・指名競争入札は、行政への“働きかけ”を生みやすく、癒着の温床になりかねない。
いつまでも「試行」を続けていては意味がない。新規業者増えず入札不調が続いてしまう。早急に一般競争入札を導入すべきと言わせていただきました。
一般競争入札の導入を求めるとすぐ、「地元企業を育てる」とか言う人がいますが大きな間違いです。指名競争入札は「今受注出来てる企業だけを育ててる」制度です。
引き続き公平な競争性のある入札制度を強く求めていきます。
