教育分野の新年度予算。

千葉県の新年度予算が公表されましたが、教育分野は時に手厚いという印象を受けました。

熊谷知事のメールマガジンを元に、主な教育分野の予算について紹介したいと思います。

○ 深刻な教員不足の解消を図るため、教員採用者への奨学金返還支援を緊急的に実施するほか、教員志願者に訴求力の高い採用プロモーションや千葉大学教育学部と共同で抜本的な教員確保策を検討するモデル事業に引き続き取り組みます。

※奨学金返還緊急支援事業は新規事業で3670万円が予算化されました。

○ 理数教育や技能教科の指導の充実を図るため、県独自の専科教員等の配置を公立小学校160校に拡充するとともに、高校において、新たに外部人材により理数の魅力・楽しさを伝えるSTEAM教育に取り組みます。

※「STEAM教育」 Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた造語で、「スティーム」と読みます。「自分で考えて学ぶ力」を養成することが目的で、自分の力で創造する力を育むことをいいます。

○ いじめ・不登校の防止、早期発見、解決のため、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置を拡充するなど、相談体制の強化を図ります。これらの配置数は関東近県ではトップクラスです。

※新規で「いじめ重大事態対策強化事業」658万円が予算化されました。

○ 教員の長時間勤務を改善するため、スクール・サポート・スタッフを増員 し、全公立小中学校に配置します。また、公立小中学校等において副校長・ 教頭の負担軽減を図る業務支援員を新たに配置するとともに、ICT化や業務 改善を支援する専門人材をモデル的に配置します。

※新規事業として「副校長・教頭マネジメント支援員の配置」1億3130万円が予算化されました。教頭先生などの多忙すぎる現状を改善するためですね。

○ 児童生徒の学力向上を図るため、新たに授業力の高い教員の授業映像を活用した若手教員の授業力向上に取り組むとともに、塾講師を活用して小中学校において授業補助と補習を行うモデル事業を実施します。

※「塾講師を活用した学習支援モデル事業」はまだモデル事業なので県内10校に配置です。

○ 学校における実践的なキャリア教育を推進するため、県立高校でモデル的に実施しているキャリアデザインを学ぶプログラムの対象を中学校にも拡大します。

○ 生涯にわたり必要な知識を学び直すリカレント教育を推進し、社会に求められる産業人材の育成につなげるため、オンラインによるスキルアップの 相談支援等を行う「学びの総合窓口」を新たに開設します。

※リカレント教育とは、学校教育を終えた社会人が、その後も生涯にわたって学び続け、就労と学習のサイクルを繰り返していくことを指します

○ 不登校児童生徒の多様な学びの場の充実を図るため、オンラインによる双方向型の授業を行うとともに、学校とフリースクールの連携協力体制の構築に向けたモデル事業を実施します。

※「不登校児童生徒の教育機会確保事業」は新規事業として932万円が予算化されました

○ 特別支援学校の過密解消を図るため、整備計画に基づき新設校の設置に向けた改修工事等を行います。

君津市内の旧上総高校を特別支援学校の中・高等部として活用するため、新年度予算には実施設計費1億3770万円が計上されました!開校時期は令和9年度予定です。

○ 障害のある生徒等が安心して学校生活を送ることができる環境づくりを推進するため、県立高校のエレベーター設置について県の施工からリース方式に改め整備を加速させます。

○私学教育の振興と保護者負担の軽減を図るため、引き続き私立学校の経常的経費に助成するとともに、電気料金の軽減や二酸化炭素排出量の削減を図るため、LED照明の導入支援を新たに実施します。

以上が主な教育分野の予算の概要です。予算委員会の委員となりましたので詳細を聞き取って慎重審議をしていこうと思います。